地震のニュースを見るたびに、部屋のことが頭をよぎる
でも、何から手をつければいいのか分からない

でも、部屋そのものを見直したことはありません。
家具を固定する金具を買えばいいのかな、とは思うのですが、賃貸なので壁に穴は開けられなくて。
「40代から始める片付け|リバウンドなし&不用品売却ガイドブログ」のりょうこです。
地震に備えて部屋を見直す、と聞くと、まず家具を固定する器具が思い浮かびます。
ところが、東京消防庁が示している対策の進め方を見ると、固定が出てくるのは3番目です。
その手前に、①生活空間の家具を減らす、②家具のレイアウトを見直す、という2つの段階が置かれています。
この2つは、器具を買わなくてもできることで、やっていることは片付けそのものです。
この記事では、その1番目と2番目を中心にまとめました。
3番目の固定については、賃貸で壁に穴を開けられない場合の考え方までをお伝えします。
地震のとき、室内で起きていること
東京消防庁が実施した近年の地震被害調査では、負傷者の3〜5割の方々が、屋内における家具類の転倒・落下・移動によって負傷していた、と公表されています。
出典は東京消防庁「地震から命を守る家具転倒対策」です。

ここで目にとまるのが、「移動」という言葉です。
倒れる、落ちる、だけではなく、家具がそのまま横に動くことも、対策の対象に入っています。
背の高い家具だけを見ていると、この部分が抜けてしまいます。
キャスターのついた収納ワゴン、床に直接置いている衣装ケース、テレビ台。
今いる部屋を一度見回してみると、何が目に入るでしょうか。
東京消防庁が示す対策の順番は「減らす・配置・固定」
東京消防庁は、家具類の転倒・落下・移動防止対策を、
- 集中収納で生活空間の家具を減らす
- 家具類のレイアウトを見直す
- 家具類の転倒・落下防止対策
- 家具類の移動防止対策
という順番で進めるように示しています。
そして最も有効な方法として挙げられているのは、生活空間にある家具をできる限り減らすことです。
器具の話より先に、家具の数そのものが来ています。
| 順番 | やること | 片付けとの関係 |
|---|---|---|
| ①集中収納 | 納戸やクローゼット、据え付けの収納家具にまとめ、居住スペースと収納スペースを分ける | 片付けそのもの。持ち物の量から見直す |
| ②レイアウトの見直し | 寝る場所・座る場所・避難通路のまわりの置き方を変える | 家具の配置換え。費用はかからない |
| ③転倒・落下防止対策 | 器具を使って固定する。ネジで固定するものが最も効果が高い | ここで初めて器具を買う |
| ④移動防止対策 | 概ね10階以上に住んでいる場合は、長周期地震動に備えて実施する | 住まいの階数によって必要性が変わる |
(出典)東京消防庁「自宅の家具転対策」

固定器具を買いに行く前にできることが、2つもあります!
①生活空間の家具を減らす
まず最初は家具を減らすところからです。
納戸・クローゼット・押し入れにまとめる(集中収納)
東京消防庁は、納戸やクローゼット、据え付けの収納家具などに集中収納することで、居住スペースと収納スペースを分ける方法を案内しています。
「収納する場所を1か所に寄せる」イメージです。
リビングに置いたカラーボックス、寝室に増えた衣装ケース。
それが押し入れやクローゼットの中に収まれば、生活空間にある家具はその分減ります。
ただし、押し入れに空きがなければ、この方法は使えません。
先に押し入れの中身を見直すところからになります。
押し入れを一気に片付ける手順は、こちらにまとめています。

減らすと決めた家具の手放し方
減らすと決めても、大きな家具はそこから先に時間がかかります。
選び方によって、費用も日数も変わります。
大型家具の処分方法は、こちらでご紹介しています。

何を手放すか迷ったとき
家具そのものを手放せなくても、中に入っているものが減れば、収納が1つ空くこともあります。
空いた収納に生活空間の家具の中身を移せば、結果として家具を1つ減らせる可能性が大いにあります!
何から捨てるか迷ったときは、こちらのリストが使えます。


押し入れを全部出したとき、段ボール箱が10箱以上出てきました。
今も必要なものは、全体の3分の1もありませんでした。
②家具の配置を見直す
減らした家具の配置を見直していきましょう!
寝る場所・座る場所のまわりから見る
東京消防庁は、「寝る場所」や「座る場所」にはなるべく家具を置かないようにしましょう、と案内しています。
1日のうちで長くいる場所であり、寝ているあいだはとっさに動けない場所でもあります。
ベッドや布団の位置から見て、背の高い家具がどの向きにあるか。
床に座る習慣があるなら、その場所からも同じように見てみましょう。
寝室そのものの片付け方は、こちらにまとめています。

出入り口と通路に家具を置かない
東京消防庁は、避難通路や出入り口付近には、転倒・移動しやすい家具類を置かないようにしましょう、とも言っています。
ここで挙げられている理由は、負傷だけでなく避難障害です。
出入り口のまわりは、ふだんから物を置きやすい場所でもあります。
掃除機、ストック品の箱、折りたたみ椅子。
置いているものがあれば、別の場所に移せないか見てみましょう。
置くなら背の低い家具にする、向きを変える
置く場合は、背の低い家具にするか、家具の置き方を工夫しましょう。
背の低い家具に買い替える、と考えると身構えてしまうかもしれません。
ですが、今ある家具のうち、背の高いものと低いものを入れ替えるというのもありです!
買い替える必要はないことも多いですね。
配置を変えるだけなら、費用はかかりません。
今日のうちに動かせるものが1つ見つかれば、それで十分です。
③固定する(賃貸で壁に穴を開けられない場合)
我が家では、タンス・食器棚・冷蔵庫・テレビの4つを固定しています。
タンスと食器棚は突っ張り棒で固定。
こういうタイプです。
だんだん緩んでくるので、ときどき確認して増し締めしています。
冷蔵庫はこういうタイプで固定しています。
テレビは粘着剤でテレビ台に固定しています。
カラーボックスや低い本棚の足元にこれを挟んでいます。
賃貸住宅なので、おいそれと壁に穴は開けられません。
ですが、いろいろ対策はできるものですね!
最も効果が高いのはネジで固定する器具
東京消防庁は、最も効果の高い家具転対策器具はネジで固定するもの(L型金具等)であり、できるだけネジで固定することを心がけましょう、と案内しています。
壁に金具を取り付けられる住まいなら、まずこれが候補になります。
ただし、どこに取り付けられるかは住まいの造りによって違います。
取り付け方は、東京消防庁の「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」(令和6年1月発行)を確認してください。
穴を開けられないときは2つ以上を組み合わせる
賃貸住宅に住んでいる場合や、家具に傷をつけたくない場合について、東京消防庁は、穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせて行う方法を挙げています。
例として示されているのが、ストッパー式器具(もしくは粘着マット式)とポール式器具の組み合わせです。
この2つを組み合わせることで、一番効果の高いL型金具と同等の効果を発揮する、と書かれています。
これらの器具の効果は、震度6強の揺れを再現した実験で測定している、と東京消防庁は説明しています。
すでにポール式を1つ取り付けているなら、種類の違う器具をもう1つ足す形になります。
扉の開放防止とガラスの飛散防止
東京消防庁は、食器などの収容物が散乱してケガをする場合もあるとして、扉開放防止器具や、ガラス飛散防止フィルムを貼るなどの対策も必要だとしています。
テレビ・冷蔵庫・電子レンジは取扱説明書に従う
家電について、東京消防庁は、各家電製品は取扱説明書に従い固定してください、としています。
そのうえで、製品ごとに次のように示されています。
- テレビ:重心が高く、テレビ台ごと転倒することがある。テレビ台も壁や床などに固定する
- 冷蔵庫:脚の部分のロックを行うとともに、上部をベルトなどで背面の壁と連結することが有効
- 電子レンジ:本体を固定するだけでなく、レンジ台についても固定することが大切
取り付けの具体的な手順は、ぜひご自分でも調査してみてください。
各家庭によって壁の様子も、家電の種類も違います。
ぜひ、お使いの家電の取扱説明書と、東京消防庁のハンドブックを確認してください。
10階以上に住んでいる場合
東京消防庁は、概ね10階以上に住んでいる場合について、長周期地震動に備え、移動防止対策も必ず実施しましょう、と示しています。
転倒・落下を防ぐ対策に加えて、家具が動かないようにする対策が入ってきます。
該当する場合は、ハンドブックの該当ページを確認してください。
今日できることから1つ選ぶ
①②③の順番どおりに進めなくても大丈夫です。
今日のうちに終わるものを、1つだけ選んでみましょう。
- 寝ている場所から見える背の高い家具を、1つ書き出す
- 出入り口の前に置いているものを、別の場所に移す
- 押し入れやクローゼットに空きがあるか見る
- 家具の上に置いているものを下ろす
1つ終わったら、今日はそこで終わりにしてOKです。

全部やろうとすると、たいてい何も始まりません。
今日は1つ、明日また1つでいきましょう。
防災と片付け よくある質問(FAQ)
Q1. 賃貸で壁に穴を開けられません
東京消防庁は、穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせて行う方法を挙げています。
例として示されているのが、ストッパー式器具(もしくは粘着マット式)とポール式器具の組み合わせで、一番効果の高いL型金具と同等の効果を発揮する、とされています。
あわせて、①家具を減らす、②配置を見直す、の2つは器具を使わずにできる部分です。
Q2. 突っ張り棒を1本つけていれば大丈夫ですか
東京消防庁が示しているのは、穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせる方法です。
ポール式だけで完結する形では示されていません。
種類の違う器具をもう1つ足すことを考えてみましょう。
Q3. 家具の上に段ボールや軽いものを置いていますが問題ありますか
東京消防庁の対策は、転倒だけでなく「落下」も対象にしています。
家具の上に置いているものは、①家具を減らす、②レイアウトを見直す、と同じタイミングで見直せる部分です。
家具への収納方法については、東京消防庁のハンドブックに項目があります。
Q4. どこから手をつければいいですか
寝る場所と座る場所からです。
東京消防庁も、「寝る場所」や「座る場所」にはなるべく家具を置かないようにしましょう、と示しています。
1日の中で長くいる場所なので、ここから見ると優先順位がつけやすくなります。
Q5. 減らしたい家具がありますが処分に困っています
大型家具は、粗大ごみ・買取・業者のどれを選ぶかで、費用も日数も変わります。
サイズを測るところから始めると、選べる方法が絞り込めます。

まとめ
東京消防庁が示している順番は、減らす・配置・固定、の3つでした。
覚えて帰っていただきたいのは、この2つです。
- 固定器具を買う前に、できることが2つあります。生活空間の家具を減らすことと、配置を見直すことです
- 穴を開けられない場合は、器具を2つ以上組み合わせる。1つだけでは、示されている組み合わせになりません
寝ている場所から部屋を見回すところから、始めてみませんか。




